お見合い相手は冷血上司!?
「来い」

 課長は私の手を取り、早足で歩き出した。

「えっ!? ちょっ、待ってください!」

 彼の長い足は規則正しく動いていて、私の呼びかけには答えない。
 いつも突然の彼の行動には驚かされてばかりだ。

「課長……?」

 すると彼の足は、先ほどのログハウスの前でピタリと止まった。
 ゆっくりと離された手から辿るように彼の顔を見上げると、その表情はなぜか呆れ顔を浮かべている。

「行って来い」

 びっくりして、思わず目を丸めた。
 すると彼はログハウスに視線を移すと、もう一度私を見つめる。

「見たくないのか?」

「えっ? み、見たいです……」

 これはもしかして、行ってきてもいいよ、ということなんだろうか?
< 91 / 195 >

この作品をシェア

pagetop