君は私の太陽
長く伸ばしきった黒い髪。

そのせいか余計に暗く見えるらしい。

私に話しかける人も近寄る人も、誰ひとりいない。

「あいつに近寄ると呪われるぞ」

そんな噂までもたつようになり、クラス中。いや、学校中は私を避けるようになっていった。

それでも私は平気だった。

なんでかって、私は影。

私という名の影。

誰からも邪魔されず、誰からも気づかれない、私の中では居心地のよいポジション。

ずっとこのままでよかった。

だけど、ある時君に出会った。

一つの太陽に――
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