浅葱色の記憶
「ごめん 人工呼吸のつもりが…」

「人工呼吸???なんでそんなの知って…
あ、前に、私が教えた!?」

「ああ 人工呼吸って、名前を」

「だからって、なんでしたんですか?」

「真結が、苦しいって言うから…」


助けようとしてくれたのか


「人工呼吸は、息してない人にするんです
私、してたでしょ!?
それに、息してる人にすると、危険なんですよ!?」

「そうなのか!?」

「はい」



土方さんの部屋で、永倉さんに説教中?



「まぁ 復縁ってことでいいんじゃねえか」

「そうですよ!永倉君のいい人と知れていれば、少なくともここで襲われることは
ありませんから!」

「今日の試合見た奴は、誰も襲わねえよ」

「それもそうだな」



「真結… いいかな?」


永倉さんが、聞いてくる

公開告白みたいだ


「いいですよ//////」


断る理由が見当たらなかった


好きって、感じまでなってないけど

すごく好かれていると感じるし

兎に角、祝福されることが嬉しいと思った


胸に痣が出来て痛いから

仕事を休ませてくれることになり


島原ってとこに、食事に行く



「外で、女ってバラすなよ」

「わかりました」  



ここにも来たことあるらしい

娘さんにモテてる… なんで!?



「あーすみません…
記憶をなくしているので…」


「また??」


「またって?」


「佳乃からそう聞いてましたので」


「…ごめん 佳乃がわからない」



話がわからなくて、抜け出した

申し訳ない気持ちと
面倒くさい気持ちと

前にここにいたのが、本当に私なのか

中庭で、ぼーっとしていた


そういえば…


懐から、鈴を出した


チリンチリン 可愛い音



「呼んだか?」


「は?」






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