私たちの、歪な関係
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「いただきまーす」
「いただきます」
お昼休み。
私は花音といつものようにお弁当を食べ始めた。
「で、朝はどうしたのよ?」
花音がまず初めにそう言った。
「あ、ごめんね朝。
昨日休んだってことにしておいたの心配してくれたみたいで…」
「そっかそっか、優しいね隼くんは。」
ほんと、優しいと思う。
私には勿体ないくらいに。
「楓ちゃん?はどーなの?
あの子絶対隼くんの事好きだよね」
「う、うん…そうだね…」
まさか、本人から宣戦布告を受けたなんて言えない。
……宣戦布告ではないか。
「あっという間に人気者だし。
あの子も優衣に負けないくらい相当の猫かぶり娘だなありゃ」
花音は卵焼きを口に放り込みながら言った。
「花音」
猫かぶりなんて学校で言わないで、いつバレるか心配なんだから。
という意味を込めて笑顔をニッコリ作って花音の名前を呼ぶ。
「ご、ごめん…」
「全然いいよっ」
そのままの笑顔で私は答える。