私たちの、歪な関係



翌日。

今日は寝坊しなかったし、髪型もばっちり。

昨日早く寝たからね。

私は身だしなみばっちりで家から出ると、今日は花音の家に迎えに行った。


今日は完璧。

なんて気持ちのいい朝だろう。

余裕で花音を待っていると、急にドアが開いた。

「わっ!!」


思わずびっくりして声を上げると、半泣きの花音が。

「ど、どうしたの?」

「優衣~!!」

花音は私の顔を見るなり私に泣きついてきた。


あ、なんだろう…

なんとなくわかった。


「花音~!!
あ、優衣ちゃん!おはよう」


そう言って、笑顔で出てきたのは


「おはようございます、おばさん」


花音のママだ。


「もうほんとに、この子ったら昨日バイトサボったっていうのよ。」


あはは、これもよくあること。


花音は多少サボりぐせがある……


「しょ、しょうがないじゃん!
昨日は……そう!優衣に勉強教えてもらってたの!!」



……随分前の話を。


「嘘つかない!
ごめんねぇ、優衣ちゃん。」


おばさんにはお見通しみたいだよ、花音。

「今日はちゃんと行くから!
優衣、行こう!」

「まったく!ごめんね優衣ちゃん、
行ってらっしゃい!」


「行ってきま~す」


おばさんに笑顔で手を振ると、花音に反対の手を引っ張られて強制的に学校へ足を向けることに。


「花音、だめだよあんまりサボっちゃ」

「わかってるよ~!」


それ、絶対わかってないよね。


まったく花音は……



「あ、今日日直だ」

すると花音は思い出したように言う。

「がんばっ」

それにウインク付きでそう言うと花音に「バカ~」と言われてしまった。

私は手伝いませーん。



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