私たちの、歪な関係
「バイトサボった罰だね。がんばりな」
花音の肩をぽんと叩いて言うと、
「優衣のバカぁ~」
と、さっきのを引きづっているようにいう花音。
「ほら、もう学校」
「私は優衣じゃないから切り替えられない」
うるさいよ。
「あ、優衣ちゃんおはよー」
「おはよー」
またこうやって、対して仲良くもない人たちに笑顔を向けて挨拶をする。
「優衣怖いわー」
「花音はそんな私が大好きなくせに。」
「そうだよ悪い!?」
「悪くない、嬉しい」
ぶつくさ言う花音にそう言うと花音はわかりやすく嬉しそうな顔をした。
ほんと、扱い易いっていうかなんていうか。
かわいいなぁ。
私の周りにはかわいい子ばっかだ。
「あれー?優衣ちゃんと花音ちゃんだ!
おはよー」
すると後ろから聞き慣れた声が。
「あ、駿くん。おはよう!」
「紫藤?ああ、おはようございますぅー」
振り向くと駿くんが。
珍しく1人。いつも隼と登校してくるのに。
……そしてもう一つ言っておくと、花音は駿くんが嫌いだ。
まぁ私も近いものを駿くんには感じているしよくわかる。