私たちの、歪な関係
「じゃあ、また来ますね。
失礼します」
あれから少し時間が経ち、私は保健室に戻ることにした。
もう空は夕日でオレンジ色に染まっていた。
あ、そう言えば今週末お祭りだったな。
もうすぐだ。
ガラガラ…
「ただいまぁ」
「あ、おかえり優衣」
保健室に行くといつものように2人は楽しそうに話していた。
「あ、優衣もこれ飲んでみて~。
この前知り合いの人から貰ったんだけど美味しくて」
そう言ってハルちゃんが出してくれたのは美味しそうなレモンティー。
「え、いいの?
いただきまーす」
私は隼の隣の椅子に座るとハルちゃんから受け取った紅茶を飲んだ。
「ほんとだ!美味しいね」
「でしょーっ」
ふふ、と嬉しそうに笑うハルちゃん。
「じゃあ優衣がこれ飲んだら行きますね」
「はぁーい」
隼の言葉にハルちゃんは笑顔で答えた。
なんだかいい雰囲気。
この2人が上手くいったら嬉しいなぁ。
あ…でもそしたら私邪魔になるのか。
隼とも別れるのか…
なんて先のことを考えていたらあっという間に紅茶はなくなって私達は保健室をあとにした。