死神執事と、トラブルメーカーな私の話
執事だからそばにいる。

執事だから主人を守る。


けど、『執事』なんて名義がなくてもずっとそばにいたことに変わりはない。

哨の生い立ちも、性格も、考え方も、嘘も本音も全部わかっているつもりだった。

ーーつもりだったのに。


出会った時から彼女が抱えていた苦しみに気づけなかった。

痛かったはずなのに、苦しかったはずなのに、辛かったはずなのに、彼女の一番の闇を見つけられなかった。


ハロスは目の前でうずくまる哨を見て、唇を噛み締めた。
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