死神執事と、トラブルメーカーな私の話
ハロスには、ハロスにだけは知られたくかった。

彼には自分の無様なところなど見せたくない。母親の暴力を受けている事実など気づかれたくなかった。


ただただ逆らいもせず暴力の雨に打たれる自分を見て、幻滅されたくなかった。


ーーちくしょう。


悔しい。

不甲斐ない自分が、力のない自分が情けない。

どうしてこんなに弱い。どうしてこんなに脆い。

自分の身一つさえ守れず、傷を隠し通すことさえできず、無力な自分が腹立たしくてシーツを握りしめる。
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