副社長には内緒!〜 Secret Love 〜
その言葉を呟いた後、ハッとした表情をしたと思ったら、踵を返し彼女は化粧室の方へ小走りにむかった。

その様子に、
「莉乃…?!ちょっとどうしたの?」
慌てて香織が声を掛けた。

(莉乃?副社長?……水川……莉乃?)

「彼女、水川莉乃?」
誠は香織に早口で聞いた。

「うん、知り合い?」

その返事を聞くやいなや、誠は莉乃を追いかけ化粧室に向かった。

残された2人はしばらく呆然として、
「とりあえず、飲まない?」
弘樹は香織に声を掛けた。

香織は心配そうな顔をして、
「でも、様子を見に……」

「大丈夫だよ。知り合いみたいだし、お邪魔かもよ」

弘樹は、香織を引き留めると、ビールを追加した。

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