僕と家族と逃げ込み家
やっと母さんのエロ小説から逃れられると思っているのに、何が悲しくて今度はBL小説のネタにされなきゃいけないんだ。それこそ、本末転倒だ!
「トヨ子ちゃんは『協力、惜しみません』って言ったぞ」
はぁ! 勝手に話、進めてんじゃないぞ! 叔父を睨み付け、思い出す。
あっ! そうだ、トヨ子ちゃんだ。むふふとほくそ笑む。
「叔父さん、大変だよ!」と言いながら、お尻に悪魔の尻尾が生える。
叔父と逢沢さんが、何? という顔をするので、すかさず言う。
「トヨ子ちゃんがお見合いするって!」
途端に叔父は固まり、逢沢さんはコーヒーにむせる。そして、ゴホゴホ言いながら「見合いぃぃ!」と頓狂な声を上げる。
「うん。実家からの命令で絶対しなくちゃいけないんだって」
チラリと叔父を見る。
あの顔……イッちゃってるよ!
ダメだ! 悪魔に魅入られみたいだ。どんどん意地悪になっていく。
「もし、トヨ子ちゃんがお見合いを蹴ったら、母さんが仕事ができなくなるんだって」
「仕事?」と逢沢さんが怪訝な顔をする。
そうだった。逢沢さんは母の本当の仕事を知らないんだった。
「トヨ子ちゃんは『協力、惜しみません』って言ったぞ」
はぁ! 勝手に話、進めてんじゃないぞ! 叔父を睨み付け、思い出す。
あっ! そうだ、トヨ子ちゃんだ。むふふとほくそ笑む。
「叔父さん、大変だよ!」と言いながら、お尻に悪魔の尻尾が生える。
叔父と逢沢さんが、何? という顔をするので、すかさず言う。
「トヨ子ちゃんがお見合いするって!」
途端に叔父は固まり、逢沢さんはコーヒーにむせる。そして、ゴホゴホ言いながら「見合いぃぃ!」と頓狂な声を上げる。
「うん。実家からの命令で絶対しなくちゃいけないんだって」
チラリと叔父を見る。
あの顔……イッちゃってるよ!
ダメだ! 悪魔に魅入られみたいだ。どんどん意地悪になっていく。
「もし、トヨ子ちゃんがお見合いを蹴ったら、母さんが仕事ができなくなるんだって」
「仕事?」と逢沢さんが怪訝な顔をする。
そうだった。逢沢さんは母の本当の仕事を知らないんだった。