2度目の初恋〜ハイスペック男子は再び〜
私の少し他人行儀な態度を橘くんがどう思ったのかは分からないけど、
「怪我してなくて、良かった。」
と、彼が微笑んでくれたから、大丈夫みたい。
でも、困ったことに彼の態度も少し他人行儀な感じがして、どう会話を続けるべきか悩んでしまう。
彼の切れ長な瞳は、昔と変わらず、感情が読み取りにくくて…
場がもたない、と判断した私はこの場から、
とりあえず退散することにした。
もう一度、「ありがとうございました!」と伝えて、前に向き直り、一歩踏み出そうとした時…
なぜか、彼に「待って」と止められてしまった。
何か用があるのかなと思い、振り返ると、
私に向かって、手を伸ばす彼の姿が目に入った。
その伸ばした手は、どうしたんだろう?と思っていると、
「荷物、貸して。
営業部まででしょ?、俺が持って行くよ。」
と、私が抱えてた段ボールを軽々と持ってしまった。