「王女さまは男のコ?!〜両刀使いの執事は××〜
冷たい口調で命令したのに、キルクークは微笑んで首をかしげた。

「からかってなどいませんが?」

そう言って、まっすぎぐに僕を見つめる。

ローレルはたまらず顔をそらして言った。

「どうしてお前はいつも・・っ。」

こういうことばっかり言うんだ。

「僕は男だぞ?」

言葉尻を強めて苛立って続けた。

「お前はヘンタイのスケコマシだ!」

キルクークはくすくすと微笑している。

まるでそんな悪態さえもいとしむように。

まったく・・

いつだってこうだ。

こいつは僕のことをからかって面白がってるんだ。

分かり切ってるのに、何でか胸が跳ねる。

「俺が口説くのはあなただけですけどね。」

僕はキルクークを睨んで言った。

「お前はホモだ!ロリコン!ヘンタイ!」
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