「王女さまは男のコ?!〜両刀使いの執事は××〜
4年間、直属侍従に就いてから、暇さえあれば僕を口説く。

よくこれで直属侍従なんかになれたもんだとほんとに感心するよ。

まぁ・・

仕事はできるし、頼りになるし・・?

信頼できるのは事実だけど・・

それと僕の貞操の問題は全く別ものだ。

キルクークはローレルの悪態を意地悪な笑みを浮かべて受け流して答えた。

「俺は25歳、あなたは今日で17歳。もうロリコンじゃありませんね。」

そして、クローゼットから男物の衣装を取り出してベッドの上に置いた。

「今宵の宴は他国の王子、姫君もいらっしゃるそうですよ。あなたもアーシャのように今を楽しんでみてはどうです?」

きらびやかな男物の衣装じゃ、楽しむことなんかできるわけもない。

って、僕が思っていることはわかっているくせに・・。

ローレルはふんと顔を背けて言った。

「宴など出たくない。」
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