「王女さまは男のコ?!〜両刀使いの執事は××〜
「唇に情けを」
握り締められた手に汗が滲み出てくるのが分かった。

17年生きてきた中で、僕は多分今が一番焦っている。

キルクークが僕を好き・・

いや、愛・・・

「ローレル?」

恐らく顔が真っ赤もしくは真っ青になっている僕の顔を覗き見てキルクークが名前を呼んだ。

ローレルはハッとして言った。

「お、お前は侍従だろ!」

肩書きは王子である以上、ローレルの伴侶となるのは王女か・・魔法のことを打ち明けた上で伴侶をえるのならば王子。。。

「侍従と、、そのれ、、、恋愛なんて、、のは・・」

物語の中でしか見たことがない。。

とは言えなくて、ローレルは熱い眼差しから逃げるようにキルクークの瞳から目をそらした。

もう・・なんだってこんなに見つめてくるんだ・・。
< 55 / 149 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop