「王女さまは男のコ?!〜両刀使いの執事は××〜
「暴走」
いつものようにローレルを着飾らせながら、キルクークはその美しい姿を見下ろした。

男であってもその華奢な体つきに変わりはなく、背丈が近づくからか顔の距離も近くて・・

たまらなく欲情を煽る。

「っ、そんな目で見るなっ。」

ローレルがその視線に気付き、我慢ならないのか赤くなって言った。

「仕方ないでしょう、妖艶なあなたが悪いんですから。」

「っ、変態っ!」

ぞくっとする悪態だ。

キルクークは、王子の衣装を着せ終えるとローレルを見つめて囁いた。

「・・口付けたい。」

瞬時に、ローレルは真っ赤になる。

ああ、なんて・・なんて美しいんだ。

「俺のローレル・・。」

「お、お前のじゃないぞ!」

普通の王家ならば侍従が何人もめし使えているものだ。
だが、ここにいるのは俺とローレルふたりだけ。
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