【紫・長編】華押(hana oshi)
何時、誰が冥府の扉を開けんという、老師達の事態に供え、シャラムは魔術書を手に旅立つ事が定められていた。
ただ肝心のシャラム・クーンの意識的コントロールがまだまだ老師達を安堵させずにいた。

焦る老師達の中に一人名案を思いついた老師がいた。
「木を司る」Ranだった。

全ての安全の為に隔離されてるシャラム・クーンに、己ではない人間(ひと)を知り、沢山の人間の考え方を知り、沢山の村や町や都市を知り、それらが「共に生きて行く仲間」であり、己の破壊力を「恐い」と想い苦しむだけではなく、己の無限の力から「護りたい」と想い、そして共に生きて行く事が出来れば良い。そして…

そう名策それはドラコントラベルだった。
「シャラム・クーンよ先達の碧の竜に遭いなさい」
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