桜の季節、またふたりで
偶然出会った高2の時も、桜が咲いていた。


そして、たった2日前も、桜が咲いていた。


「私たちが出会う時って、桜の季節だね」


「そうだな」


「もう、再会することは、ない・・・よね?」


「ないよ」


「あのね、カズと何を話したのか、聞いてもいい?」


「お互い知らない期間の美春のことだよ。


俺は、高校生の美春のことを話して、斉藤さんは大学生の美春のこと」


「そっか」


「あとは、美春のどこが好きか」


「えっ?」


「聞きたい?」


「ううん、恥ずかしいからいい」


「でもさ、斉藤さんは本気で美春のこと考えてたんだな」


「そう・・・なんだ」


「いい人だよな、しかも小学校の先生なんだって?


俺より稼ぎいいと思うし、休みも合うのに」


「そんな、お給料とかお休みとかは関係ないよ」


「美春は、俺だけを見てくれる?」


「うん」


竣くんは、心から安堵したような表情だった。


< 194 / 231 >

この作品をシェア

pagetop