桜の季節、またふたりで
お店を出て、竣くんはまた手をつないでくれて。


まだ、カズときちんと別れていないから、どこか中途半端な感じだけど。


竣くんも私も、きっと同じ気持ちを抱きながら、歩いていた。


私の部屋の前まで来ると、


「じゃあ、日曜日がんばれよ」


竣くんは、私の髪を優しくなでた。


「あの・・・あがってく?」


もう少し、一緒にいたかった。


「入りたいんだけどさ、今ふたりっきりになったら、俺ガマンできないから」


「えっ?」


「斉藤さんと話してから、ちゃんと俺だけの美春になってから、部屋に入るな」


「わかった」


「そん時は、覚悟しとけよ。


じゃあ、おやすみ」


「送ってくれてありがとう、おやすみ」


竣くんは、何度も振り返りながら駅へ向かって行った。


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