イケメン小説家は世を忍ぶ
ジャケットはケントの匂いがする。

それに、彼の体温も伝わってきて……自分の心臓がドキドキしてきた。

……眠れるわけがない。

そう思っていたのに、心の中で散々ケントへの悪態をついていたら段々瞼が重くなって、優しい眠りに誘われた。



「……結衣、結衣!」

ケントに身体を揺すられて、目が覚めた。

辺りは騒がしく、兵士は動き回っている。

「何かあったんですか?」

兵士が慌てた様子で何か言っているが、私には全然わからない。

「……エンジントラブルらしい」

「ええ~!この飛行機……大丈夫なんですか?」
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