俺に彼女ができないのはお前のせいだ!
「あの、参考までに聞きたいんすけど、アリサのどこがいいんですか? 俺、あいつがモテる理由分からないんで」
「はーん? だってめちゃくちゃカワイイじゃん。他の中学でも有名だべ? 将来もしかしたら、読モとかアイドルとかなるんじゃね? 今のうちに手なづけときたいじゃん。てか、超やりてーじゃん。お前もそう思わないの?」
「は、はぁ。そんなもんっすかね?」
「お前さぁ、もったいねーよ。あんなカワイイ幼なじみいんのに。頼んだら一発くらいやらしてくれるチャンス今まであったんじゃねーの?」
なぜか、のぞむにポンと肩を叩かれる。
すごく汚い手のような気がして、無性に振り払いたくなったが我慢した。
「俺なんかじゃ無理っすよ。全然モテませんし、男に見られてませんし」
「ぎゃはは! やっぱお前みたいなちんちくりんじゃ無理だべなっ。ま、生きてりゃそのうちいいことあっからさ。お前も頑張れよっ」
背中を押され、俺は3年男子たちから解放された。
でっかいハテナマークを背負いながらも、
ふつふつと湧きあがるイライラを吐き出すようにペダルを激こぎした。