俺に彼女ができないのはお前のせいだ!






親父が倒れはしたものの、世話は母と祖母で行うため、


俺はいつも通り学校生活を送っていた。



テストが終わり、最後の中総体に向けて部活も本格化してきた。


半年間お小遣いなしという罰則なんか関係なく、俺は必死になって練習に取り組んでいた。



「おーい集合。中総体メンバーを発表するぞー」



部活終わりのミーティングで。


コーチと顧問から、ポジション名に次いで数名の名前が呼ばれた。


その中に、俺の名前もあった。



俺は50人以上いるサッカー部で、レギュラーの座を奪還することができたらしい。



親父と約束した1つ目のミッションは無事クリアした。


あとはテスト結果だ。



ただ、チームメイトに「復活したな」「良かったじゃん」などと声をかけられたが、全然満足感はなかった。


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