甘い罠には気をつけて❤︎ 俺様詐欺師と危険な恋
「君はバカか! 学習能力がないのか!」
ユアンの部屋に連れてこられたフィーネはユアンに怒鳴られ、身を縮めた。
またユアンに助けられた。
フィーネがユアンに酒場から連れ出されるのを、バーバラは厨房の入り口で
見ていたが何も言わなかった。
ユアンはバーバラにも話をつけたのだろうか。
そう思ってちらりとユアンをうかがうと、ひどく疲れた顔でフィーネ
見ている。
そこに馬車の中でみせた冷たさはなくて、フィーネはなんだかほっとしたが
フィーネがあからさまにほっとしたのがわかり、ユアンが顔をしかめる。
「それとも、そんなに男に襲って欲しのか!」
「そんなわけないじゃない!」
「金が必要だとバーバラに言ったらしいな」
「......」
「どうして突然そんなことを言い出したか想像はつくが、薬を手に
いれても気休めにしかならないって言っただろ、首をつっこむな」
「いやよ」
「じゃあ、酒場で働けるのか」
フィーネは口ごもった。
厨房の下働きならいいけど、夜の酒場の仕事は続ける自信がない。
そんなフィーネの様子に、ユアンがそらみろという顔をして一言
”甘いな”と言った。