【短】エイプリルフールは別れの日



「ねえ、今日がエイプリルフールって知ってた?」


「僕、電車に乗る前に騙されたばかりです」


「私ね……」




 エイジ。あなたのこと忘れられない。あなたのこと、もう好きではないけれど、胸が空洞になっているの。



 だから、進むことを決めた。
 新しく始めたい。もう、私。新しい恋が出来る気がするから。




「私、好きですよ。あなたのこと」


「え?」


「嘘です」


「か、勘弁してくださいよー」


「ふふ。でも……」




 これは嘘じゃない。
 本当の気持ち。




「あなたを恋愛対象として、見てもいいですか?」


「え。それはエイプリルフール……」




 私は首を横に振る。


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