【短】エイプリルフールは別れの日



「……あ。えっと……」


「どうなさいました?」




 男性はネックレスを渡すと、なぜか動きを止める。




「あの! ネックレス、僕が直しましょうか」


「え?」


「こう見えて僕、器用なんですよ。部品もなくしてないみたいだし」


「はぁ」


「この先の駅に、静かなカフェがあってですね……」




 男性は真っ赤になりながら、車内の乗客全員に聞こえるくらいの大声で言う。


 すごく恥ずかしい。

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