生徒会長は今日も恋煩う
ドキドキと忙しない心臓の音を聞いているうちに、気がつけば俺はポツリと言葉をこぼしていた。
「木南さんのことが、好きです」
言葉にしてみるとそれは何だかとてもあっけないものだった。
今まで色んなことを頭の中で考えて、悩んでみたりしてたけど。
本当はずっと、木南さんに伝えたい一言は決まっていたのだ。
「好き」という、その気持ちだけだったんだと。
「会長」
「はい」
今度は真っ直ぐに木南さんを見据える。
ここまで散々かっこ悪いところを見られたような気もするが、最後の悪足掻きだとしても木南さんにカッコイイところを見せたい。