離婚、しませんか?
「おかえり、なさい」

慌てて立ち上がり、こちらへ一歩踏み出しかけた彼女の足がぎこちない動きで元の場所に戻り、留まる。
そして、またしても俯いてしまった彼女。

不自然すぎるだろ。

一体、なんなんだ?

いつもの、ここ最近の彼女なら。
にこやかに笑って出迎えてくれて、そして、恥ずかしそうにしながらもその唇を差し出してくれたのに。


ーーーもう、色々限界だった。
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