*Only Princess*




「うぅ……うう……」



静かな病室に、あたしの泣き声が響く。


抑えようと思っても、嗚咽が漏れる。


短時間でいろんなことが起こった。


昨日、白鷹のみんなと別れるまであんなに楽しかったのに。


……白鷹のみんなに話をつけたあと、今まで通りにはならない。


それは確実だ。


そしてあたしは朱雀の姫として生きることになるんだ。


……頭がごちゃごちゃになって、もう何も考えたくない。


昨日までの笑顔で過ごしてきた日々が、崩れ去る音が聞こえた気がした────。







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