*Only Princess*
琉依の言葉を聞いて、少しだけ本心を言いたいと思った。
ダメだとわかっていても、それは自分の欲望に負けてしまった。
「……あたしは、みんなの仲間になれたこと、すごく嬉しかったよ。すごくすごく、楽しかったよっ……」
お願い、これくらい言うことを許して。
”無理させてた”と勘違いされたくないし、”後悔してる”って言われたくない。
本当、自分勝手だね。
わがままだよ。
「……俺は、菜生は白鷹が嫌で抜けたわけじゃないと思ってる。そうだよね?」
「さっき、”みんなを守れない”と言ってましたよね? もしかして……僕たちのことで脅されてますか? 僕たちの情報……例えば、過去とか」
航平……やっぱり察しがいい。
さっきの言葉、見逃してくれなかった。
あたしは何も言わなかった。
それを肯定と取ったのだろう。
みんな、「そうか、そうだったのか……」と声を漏らした。