シグナル
トーマス准将の意見は的確で的を得ていたが、
逆にその事が、
ルイスにとっては自らの意見を全否定された様に感じられてしまった。
「なにを言うか、
少し位戦力が落ちたところでどうってこと無いわ!
それともお前は、
私の部下達が無能だと言いたいのか!」
「いいえそう言う事では…」
「だったら何だ、
無能なのは私のほうだと言うのか!」
「そうではありません!
私はただ、
敵の戦力を過小評価してはいけないと言っているのです、
私もこの第二中隊の兵士達は、
優秀な者ばかりだと思っています!
ですがどんなに優秀な兵士が揃っていても、
それ以上に相手の戦力や、
兵士の数が上回っていれば負けてしまいます!
何より相手に有能な策士がいては尚更です、
基地を攻めるのがいけないとは言っていません、
しかし、せめて応援を呼んだほうが…
でないと多くの部下を失う事になります」
「うるさい!
応援など待っていられるか!
私の決定が不服なら付いて来なくて良い!」
「いえ…別にそう言う訳ではございません、
申し訳ございませんでした」