シグナル
「どうだ武彦、
少しは上手くなったか?」
「どうかな?
的に当たる様にはなったけど…
自分じゃどの位上手くなってるか分かんないや、
ラルフに聞いてみて」
「と言う事だ、
どうだラルフ…」
「そうだな?
少しずつではあるが上達しているよ、
的を外す確率も減ってきている。
今では的に当てる確率よりも、
外す確率のほうがずっと少なくなってるからな、
ただあたり前の事だが、
これが実戦となるとまだまだだがな!」
「仕方ないさ、
訓練を始めてまだ二日目だからな…
でもたった二日でそこまでいけば、
上達早いんじゃないか?
そうか…だったら午後からは俺が武彦の訓練を見よう…」
「えっテリーが見てくれるの?」
「何だ随分うれしそうだな、
俺との訓練はもう嫌か?」
隣にいたラルフから、
冗談交じりの言葉が飛んできた。