シグナル
その後仲間達と共に夕食を食べた武彦であったが、
疲労が溜まっていた事もあり、
すぐに寝てしまった。
その頃第二中隊を率いて、
武彦達のいる村を目指していたルイス中将であったが、
この時既にルイス中将は、
村の見張り塔を視界に捉えていた。
「皆の者良く聴け!
奴らの基地が見えてきた!
後もう少しだ、
だがこんな所で奴らに見つかってしまっては元も子もない、
慎重に行くぞ!」
ルイス率いる第二中隊は、
そのまま静かに突き進んでいく。
そして夜が明け、
朝日が昇り空が赤く染まりかけた頃、
「カーンカーンカーン」
この村で初めて響き渡る音、
それは敵襲を知らせる合図であった。
見張りの兵士が敵軍を発見し鳴らしたのだ。
この時既にルイス中将は、
自らの部隊を散開させ、
配置を整えつつあった。
この音を聞いたテリーや、
その他首脳陣が慌てて部屋から飛び出してくる。