シグナル

「申し訳ありません、

正直言って私はこれまで、

仕事を理由に、

武彦の事をすべて妻である美智代に任せていました。

我が子とはいえ、

子供とどう接したら良いか分からなかったんです!」

「私達に謝られても仕方ありません、

でもそれならどうしてあの時、

彼方は息子である事を否定したんです!」

興奮しながらの青木の声に応える武雄であるが、

その表情は依然暗く沈んでいた。


「私は予備校で講師の仕事をしていて、

それなりの地位にも就いています!

それなのに息子である武彦が、

警察の世話になる様な事件を起こしてしまったなんて、

同僚達に知られてしまったら…

そう思ったら世間体とか、

色々考えてしまったんです!

その為武彦がうちの子じゃなかったらと、

一瞬頭をよぎってしまいました…

我が子よりも、

自分の立場を考えてしまった為、、

保身の心理が働いてしまったんです、

でもそれじゃ駄目なんですよね、

結局逃げたんですよ、私は…

父親として失格です!

今更気付いても遅いですよね…」

「そんな事ないと思いますよ、

これから取り返せば良いじゃないですか!」

そう励ます青木。

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