俺様社長に飼われてます。
――都内最高級のホテルの最上階。いわゆるスイートルームだった。
夜も更けて、私達は生まれたままの姿でベッドの上で寄り添っていた。
「眠れないか?」
「ううん……疲れてるんだけど、頭が冴えちゃってるといいますか」
私と同じように浅い眠りを繰り返していた高山さんは私の身じろぎで起きてしまったらしい。
ごめんなさいと言えば、返事の代わりに頭を包み込むようにして広い腕の中に抱き寄せられた。
「夢みたいだ、こんな風にお前に触れる日が来るなんて」
「これからは毎日夢が叶いますね」
小さく笑って冗談を返せば、慈しむように高山さんは私の左手の薬指に嵌められた指輪を指先でなぞった。
「子供は早いうちに欲しい」
「……き、気が早いですね?」
動揺して震える声で答えれば、高山さんはふわりと笑って私のおでこに口づけた。
「でもまあ、子供は授かりものというしな。焦ることはないか」
おでこから唇が離れたかと思えば、次は唇を塞がれた。
「こうしてお前と二人だけの夜を過ごすのも悪くない」
「……おっ、おやすみなさい!」
甘く囁かれて、どうしたらいいかわからずごまかすようにそう言って布団を引っ張り上げて顔を隠すと布団越しに笑い声が聞こえた。
私達に天使が舞い降りてくる日も遠くないかもしれない。
fin.

