俺様社長に飼われてます。
「それで、モデルがなんだって?」
「そうそう。今日は遊びに来たんじゃなくてきちんと業務報告に来たのよ?」
ここに来た目的を思い出したらしい柳谷さんは、先ほどと同じようにぷりぷりと怒ったように肩をすくめた。
「この間契約した西川彩音ちゃん?だっけ?撮影に来ないと思ったら他のモデル雑誌と契約しちゃってたみたいでねっ、そのままブッチよ!もう、これだから最近の子って嫌なの!常識がないっていうか!」
「なるほどな」
柳谷さんの言葉半ばに、もうそれ以上は語らなくていいとでも言うように高山さんは遮った。
「それだけぇ!?そーちゃんリアクション薄くない!?雑誌の特集まで組んでたのに大損よ!代わりのモデルは見つからないし――」
ふと、柳谷さんはそこで口を閉ざした。
それから、新しい玩具を見つけた子供のような眼差しで熱く私を見つめてくる。
気のせいだと思って作業を開始すると、とんでもない爆弾が投下されたのだった。