【新】レンタルフレンド～お友達をお貸しします～

「設定の確認も終わったことですし、今から紹介する彼氏さんがどんな人なのか教えてもらっても構いませんか？」

小夜子が愛香に話しかけた。

「あ、はい…。

名前は各務原雅俊さん、年齢は１つ年上でスーパーマーケットの鮮魚売り場で働いています。

私、『青山医院』と言う皮膚科専門の病院で事務員をしているんですけど…包丁で手を切ってケガをした彼が来院したと言うのが始まりです」

「なるほど」

愛香の話に、澄香は首を縦に振ってうなずいた。

「治療のために彼は何度か来院してきて…そのうちに、いいなって思って、その…」

話している途中から照れくささを感じて、愛香は目を伏せた。

「彼も私と同じ気持ちだったみたいで、最後の来院の時に“結婚を前提におつきあいをしたい”と彼の方から言ってきたんです…」

「おーっ」

「ヒューヒュー」

小夜子は感心をして、マキヨはニヤニヤと笑っていた。