【新】レンタルフレンド~お友達をお貸しします~
「雅俊さんはとても優しい人です。

お料理――特にお魚のことに関してはとても詳しくて…って、鮮魚売り場で働いているからそうですよね」

愛香がエヘヘと笑った時、テーブルのうえに置いていたスマートフォンが震えた。

「あっ、すみません」

愛香がスマートフォンを手に取って謝ったら、
「いいですよ」

澄香は返事をした。

指先でスマートフォンの画面を動かして確認をしたら、
「あっ、雅俊さんからメールがきていました。

“仕事が終わったからすぐに行く”、と」

愛香が言った。

「仕事、早いっすねー」

そう言ったマキヨに、
「今日は元々お休みだったそうなんですけれども、急用が入ったから午前中に仕事をしてみたいな感じで」

愛香は言い返した。

「ああ、いわゆる“半休”みたいな感じかしら?」

そう聞いた澄香に、
「そうです」

愛香は首を縦に振ってうなずくと、メールを返信するためにスマートフォンの画面を動かした。
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