【新】レンタルフレンド～お友達をお貸しします～
高校３年生に進学した安里は東京のとある大学を受験することを決意した。

推薦で大学に合格したその日の夕飯のこと、安里は両親に打ち明けた。

「私、高校を卒業したら家を出るから」

そう宣言した安里に、両親は驚いたと言うように自分を見てきた。

「安里ちゃん、何を言ってるの？」

母親が信じられないと言うような顔で聞き返してきた。

「家を出るって、どう言うことなんだ？」

続けて聞いてきた父親に、
「東京の大学に合格したの。

だから、来年になったらここを出て行くから」

安里は言い返した。

「どうして？

どうしてそんな大事なことをパパとママに黙ってたの？

どうして勝手に決めたの？」

母親は納得がいかないと言うように何度も聞き返してきた。

「そうだぞ、大学なんて家から通えるところでいいじゃないか。

何でわざわざ東京の大学を受験する必要なんてあったんだ？」

父親も母親と一緒になって聞き返してきた。
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