初恋の幼馴染み~彼がホストになっていたら~
涙に気付いても冷静なままの優輝は、そっと友梨の肩に手を回して抱き寄せる。
「泣きたい時は我慢しないで、泣いた方がいいんだよ」
その瞬間、友梨の堪えていた涙が一気に溢れ出した。
一人で寂しかった。
誰かに優しくしてもらいたかった。
最近の寂しかった気持ちが一気に爆発したように泣いてしまった友梨が、涙を拭うために目を擦ると、優輝が手を掴んでじっと目を見つめてくる。
「目を擦ったらダメだよ。目が腫れるから。
せっかくの可愛い顔が台無しになるよ……。
俺の胸を貸してあげるから、好きなだけ泣いたらいいよ?」
「えっ………………」
一瞬戸惑う友梨だったが、素直に甘えて優輝の胸に顔を埋めた。
そんな友梨を包み込むように抱き締めて、頭を撫でた優輝が静かに呟く。
「女の子は色々あるからね……。
寂しい時、悲しい時、嬉しい事があった時も、俺で良かったら話を聞くから…………」