サムライ君とメガネちゃん
「おいっ」

低い声がかけられ、私は「ヒッ!」と小さく

叫び、ビクッとなり

立ち止まった

ゆっくりと振り返る

視線の先には…

5人のニヤニヤ笑う姿

私の体は冷凍庫の中のチョコレートのよう

に、かちこちに固まっている

ガッチリ型体型のスキンヘッドが、かちこ

ちの私に声を浴びせる

「姉ちゃん、どこ行くねん」

「家に…帰ります…」

まさしく今にも消えそうな線香花火のよう

に、私は答える

「はああ、聞こえんなあ」

「えらい小さいな、小学生か」

小学生?余計なことを

「いやこいつの制服、港都学園のお嬢さま

やで」
< 19 / 362 >

この作品をシェア

pagetop