キミとまた違う未来で、この桜を見上げよう。
じゃあ、お母さんは?
お母さんはもし私の身に何かあったらどうするだろうか。
「…美瑚?どうしたの?急に黙って」
お母さんとは産まれて10年くらいしか一緒にいなかったけど、やっぱりお母さんはお母さんだ。
私の異変をすぐに気付いて問いかけてくれる。
「…お母さん。
もし、こうやって仲直りする前に私が大きな病気になってお母さんの助けが必要だと、お母さんにしか助けられないって言われたら、お母さんはどうする…?」
「……そうね、…」
お母さんは私の頭を撫でるのをやめて、目を閉じて静かになった。
再び部屋に沈黙が訪れた。
でもそれはお母さんが口角を上げて微笑んだことですぐに破られた。
「…もし美瑚が『あなたの助けなんかいらない』、『あなたに助けられるくらいなら死んだ方がマシ』そう言われても私はあなたを絶対に助けるわ。
美瑚は少し頑固なところがあるから、一回言っただけじゃ聞いてくれないと思う。
でも私は何度でもあなたを助けたいと伝え続けるわ。
どんなに嫌われていても"家族"であることに変わりはない。
家族の危機を家族である私が助けないでどうするの?
それが家族である私しか助けられないから尚更助けなきゃ」
頬にお母さんの手の温もりが触れる。
それは大切なものに触れるかのように優しくて、何より温かい。