キミとまた違う未来で、この桜を見上げよう。



「…そんな時に私をいつも影ながら支えてくれたのは一人の先輩と親友だった」



お母さんのことがあってから友達と必要以上に話さなくなった。
挨拶をしたり他愛もない日常生活会話をして終わるくらい。



そんな私でも一人だけいつも一緒にいる親友がいた。



「美瑚ーー!ごめん!これ返却期限過ぎてたー!」


「……そうだと思って密かに延長させといたよ」


「さっすが私の親友!気が利く!」



笑うと日だまりみたいに周りの雰囲気が明るくなる。



そんな親友・舞花が私は好きだった。



しっかり者のようでこうやって本の返却期限を忘れたり、持ってくる教科書を間違えたりとかなりおっちょこちょいなところがある。



でも舞花といると私は私でいられたし、何より一緒になって笑えて楽しかった。



「でもそう何回もできるわけじゃないから、気を付けてよね?」


「はーい!」



彼女の笑顔を見ると何でも許せてしまう、そんな彼女の笑顔が私の癒しでもあった。


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