キミとまた違う未来で、この桜を見上げよう。



「…みーこ」



その姿を見つけて声が出そうになる前に七笑に名前を呼ばれる。



「みーこはずっと一人で生きてきたって言ってたけど、人は自分だけじゃ生きていけない生き物なんだよ。

誰かを支えて、誰かに支えられて生きていくんだ。
みーこだって結果的に裏切られたとはいえ、支えられて生きてきたでしょ?」



七笑の言うことは正しくて言い返せない。



私はお母さんにたくさんの愛情をもらって9歳まで育てられた。



舞花と坂口先輩に支えてもらって生活してきた。



どれも結果的には裏切られたけど、生きてきた中でどれも大切な私の一部だった。



「だから思う存分支えられて、甘えていいんだよ。
みーこのことずっと見守ってくれてる人がいるんだからさ。ね!?」


「え、ちょっと……っ!?」



車が止まったかと思えば七笑は私の方の車のドアを開けて、私を強引に外へつまみだした。



派手な登場のせいで、いきなり奴・旭と目が合ってしまった。


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