泥酔ドクター拾いました。
「へぇ…。と、ところで1SLDKのSって何ですか?」

私のこの胸の鼓動のことを気づかれるわけにはいかなくて、質問を返してみると先生は少し考えるようにして人差し指を顎に添える。


「俺も詳しくはないけど、サービスルームのことを言うらしいよ。俺の部屋はウォークインクローゼットになっているけどさ。」

ウォ、ウォークインクローゼット。

同じマンションだというのに、私の部屋からはそんなものがあるとは想像がつかない。

「私の部屋とは、ずいぶん違うんですね」
思わず口をついたのは、そんな一言で。

私の一言に大和田先生は、少しはにかんだようにして笑ったものだから私はまたしてもその笑顔に見惚れてしまいそうになってしまう。

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