泥酔ドクター拾いました。
「別に、キス位。大丈夫ですから!!なんてことないですから!!」

両手で拳を作り、口を開いた目の前の彼女は瞳にいっぱいの涙をためている。


「なんてことない?そんなわけないだろう。じゃあ、なんでそんなに傷ついた顔してる?」
対峙した俺の言葉を聞き終わると、瞳いっぱいに涙をためながらも眉をしかめながら藤代さんは俺をにらみつける。

「……大和田先生のせいです。」

ぽつりと呟くように投げかけられた藤代さんの言葉。


「だから、藤代さんに無茶なお願いしたことは本当に悪かったと思って……」

「そんなことに傷ついているんじゃありません!!」

俺の言葉を遮るように発せられた言葉と一緒に、藤代さんの瞳から一筋だけ涙が零れる。

< 144 / 225 >

この作品をシェア

pagetop