キミの螺旋



   違う!!



あれは藤紀なんかじゃない!
絶対に違う!

あり得ない!
こんなのあり得ないよ!




あたしの意識は全力でそれを否定していた。

だけど記憶の波が意識とは無関係にやってきて

脳内に叩き込んでいった。



「凛!?ちょっと…どうしたのよ?!凛!」

サラがあたしに駆け寄り話しかけていたけど、あたしは記憶に流されないようにするのが精一杯で目を塞いでいた。



「ハ…ハハハハハ!!」

平田先生が突然笑い出した。

あたしは驚いて先生の顔を見た。

「やっぱり見たんだな!?やっぱりさっきの催眠で思い出していたんだな!」

「せ…先生…」

「なんで言わない?!お前はただの患者じゃないんだ!!記憶に関する俺の研究材料なんだぞ!?」


…何…
何言ってるの…?


「催眠療法の結果は正しかった!そうだ…お前は見ていたんだよ!だから記憶を失ったんだ!」


「ちょっ…何…何の話しだ!?アンタと凛は知り合いなのか…?!」

一人、状況を把握できないでいた藤紀が話しかけてきた。

先生は振り返り、藤紀に言った。


「ルール違反だよ、陸。被害者の家族と会うなって言っただろ!?」
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