キミの螺旋
「警察…いや、法務省?国の問題とでも言うのか?」

「まぁ…そうだな」

よく考えると…これは山本先生が単身で出来る事じゃないんだ。

オレを刑務所から出す事や、戸籍を変える…他人になんて簡単になれるもんじゃない。

もっと大きな、想像もつかない力が動いてるのかもしれない…

「なぁ、アンタ何者なんだ?」

山本先生は白衣のポケットに手を突っ込み、少し笑みを浮かべて答えた。

「ただの医者だよ」

「そうじゃなくて…ただの医者がそんな権力持ってるか?…アンタさ、オレの教育は『プロジェクト』だって言ってたよな?その他のメンバーは?頭は?」

オレは次々と質問をしていった。

「いつになく質問するじゃないか?お前も外に出て変わったなぁ」

あの頃は、自分なんかどうなってもよかったから…聞かなかったんだよ!

彼の少しバカにしたような態度に、だんだん腹がたってきた。

「先生!」

「なぁ?陸。今、この国に犯罪者として刑務所にいるのがどれくらいの人数か…知ってるか?」

「?…知らない」

「毎日、誰かがブチ込まれてる────出る人の方が少ないのに。するとどうなる?日本中のム所すぐにいっぱいになるのさ」
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