キミの螺旋
おれは大きくため息をついた。

どうしてもそんな気分にはなれないし
せめてエロ本でもあれば…

いや、彼女が部屋の中にいるだけでムリだろう。

おれはこれからやらなきゃイケナイ行為に嫌気がさしていた。

こんなの拷問だ…!

屈辱的だし、ハッキリ言えばおれはそんな性癖なんてないし…

「時間かかりそうなら…少し手伝おうか?」

「それこそムリだから!!ほっといてくれない!?」

「…ゴメンね」

おれがキレ気味で言ったせいか、彼女が謝った。

「なんで謝るんだよ」

「だって…お金貰えるんだから、あたしは覚悟を決めてここに来たのに…貴方が気を使うんだもの」

「当然だろ?」

「そんな事ないよ。平気な男の人って結構いるし…だからすぐに終わらせて帰ろうって思ってたから少し拍子抜けしちゃった」

「…アンタに特別気を使ってるワケじゃない。おれもイヤだから…」

「優しいんだね」

「おれにとっては普通だよ。…ゴメンな。時間かかりそうだけど…待ってて」


「…彼も…貴方みたいに優しい人だったら良かったのにな…。あたしね、この金でアイツに見返してやろうと思ってたの」

彼女が自分の事を話し始めた。
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