オフィス・ムーン
「…部長が僕の姉だって知って、気持ちが混乱していたんだよ」
「知らなかったの?」
「…お袋は、父親の事余り話さなかったんだ。入籍するまえに事故で死んでしまったとしか聞かされてなかったから…ずっと信じてて、でも大学の頃実は生きてる事が解って…姉がいるとか、自分が不倫の子供なんてその日初めて知ったんだ…部長は、僕が知っててこの会社に入って来たと思って、私情は、挟まないからって僕に言ったんだ。何の事かと思って詳しく聞いてみたら…」
「… 混乱するわよね。しんどかったでしょ」
「…不思議だった そんな気持ちで居る時に遥の優しい笑顔で一瞬癒されたんだよ。会社辞める前に傘返さないとって思ってたら全然会えなくて、辞めようかと思ってから3日経ってしまって…今まで辞めずにいるよ」
「…私は大輔の気持ちを癒せたのね。」
「ああ。だから君が同じ部署に来て驚いた。毎日慣れない仕事でくたくたになってる姿見て、自分があの時救われた気持ちになったみたいに、遥を何とか励ましたかった。まさかこんなに仲良くなれて、今では将来も誓い合ってるんだから。不思議だよ。あんな状態のお袋抱えてるし…」
「大丈夫よ。貴方がいるから。私は 貴方のお母様の事も知りたい。」
「…お袋の日記があるんだ、遥に読んで欲しい」 「…いいの?」
「これで遥に言えない事は無くなったよ」
「帰ろう。」
「ああ」
二人の出会いは お互いの心の傷を癒し、トラウマになったものを溶かして行くためだったのかも知れない。
「知らなかったの?」
「…お袋は、父親の事余り話さなかったんだ。入籍するまえに事故で死んでしまったとしか聞かされてなかったから…ずっと信じてて、でも大学の頃実は生きてる事が解って…姉がいるとか、自分が不倫の子供なんてその日初めて知ったんだ…部長は、僕が知っててこの会社に入って来たと思って、私情は、挟まないからって僕に言ったんだ。何の事かと思って詳しく聞いてみたら…」
「… 混乱するわよね。しんどかったでしょ」
「…不思議だった そんな気持ちで居る時に遥の優しい笑顔で一瞬癒されたんだよ。会社辞める前に傘返さないとって思ってたら全然会えなくて、辞めようかと思ってから3日経ってしまって…今まで辞めずにいるよ」
「…私は大輔の気持ちを癒せたのね。」
「ああ。だから君が同じ部署に来て驚いた。毎日慣れない仕事でくたくたになってる姿見て、自分があの時救われた気持ちになったみたいに、遥を何とか励ましたかった。まさかこんなに仲良くなれて、今では将来も誓い合ってるんだから。不思議だよ。あんな状態のお袋抱えてるし…」
「大丈夫よ。貴方がいるから。私は 貴方のお母様の事も知りたい。」
「…お袋の日記があるんだ、遥に読んで欲しい」 「…いいの?」
「これで遥に言えない事は無くなったよ」
「帰ろう。」
「ああ」
二人の出会いは お互いの心の傷を癒し、トラウマになったものを溶かして行くためだったのかも知れない。