*ΒaD boY,SaD girL*
[Hospital room]
どれだけ時間がたっただろう。
病院の個室で寝かされていた里沙が、ゆっくり目を覚ます。

『・・・ん・・・』

真っ暗な部屋

頭がボーとする

しばらく何も考えられず、ただ真白な天井を見上げていた。

『・・・あぁ』

倒れたんだ。

哉未と宇田の言い争いをとめようとしたら急に頭がボーっとしてきて・・・哉未の声が段々と遠のいていくと思ったら全身から力が抜けていって自分を支えられなくなってしまった。

『・・・・』

ベッドから体を起こそうと手に力を入れたが、うまく力が入らず起き上がれなかった。
体がだるくて、しょうがない。
里沙は目をとじる。

コンコン・・・

ドアをノックする音が聞こえた。

理沙は閉じた目を開きかけたが返事は、しなかった。
返事をしてしまえば今のこの静かな空間が壊されてしまうような気がしたから・・・。

だからそのまままたゆっくり目を閉じた。

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